雲を掴むような

独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である

創作

創作の短編小説。なろう「雲野いちか」でも読めます。

品川suicide

死ぬ前に海が見たいと思った。正確には海で死のうと思った。死のうとしているのに情けないもので、動脈を切るのは痛そうだし、首を吊るのは苦しそうだし、ビルから飛び降りたり電車に飛び込んだりするのは大勢の人に迷惑がかかると思った。練炭自殺や感電自…

下足天

子供の頃、仲の良くなかった私の家族は「家族で外出」なんてほとんど無かったが、約2ヶ月に一度家族でショッピングモールに行くのは何故か欠かさなかった。 田舎者にしか分からないのかもしれないが、地方都市は大型ショッピングモールが買い物全ての覇権を…

私と毒親と奨学金という名の借金と。あとスクールオブロック。

新しい奨学金が始まるからマイナンバーカード早めに取得しときなよ、ってことと、昨日ふと2年振りにスクールオブロック(ラジオ番組)を聞きました、という、その報告だけ。 後に書いてる事は全部惰性です。 でも、ふと自分の話をしようと思ったので書きます…

夢で逢えたら

昨晩高校の友達と呑んだからだろうか、久しぶりにあの子の夢を見た。父親に怒鳴られる夢、事故に遭う夢など、私は酔って寝ると悪夢をよく見る。あの子に会う夢は悪夢というジャンルに含まれる。二度と会えないあの子の夢は私にとって悪夢なのだ。 どこの大学…

空を試着する

「いつまで悩んでんの、置いてくよ?」と友達に声を掛けられた。 複数人で服を買いに行くのは苦手だ。気が済むまで服を選ばせて欲しいのだが、私は人よりも悩む時間が長いらしく、いつも急かされてしまう。苦手だったら断れば良いのだが、この前の一件以来、…

蜘蛛の糸

私は蜘蛛と同居している。小指の爪程の大きさで、黒と白の模様の蜘蛛。別に飼っていると言う訳では無い。お互いに干渉せず各々の生活をして、たまに目が合う程度だ。 私にとって私と蜘蛛は対等な関係にあるから、同居という言葉が一番しっくりくる。だって、…