雲を掴むような

ハタチ。 弱い。人生をブログにしています。

家族再構築計画2

妹から大学に合格したという旨のLINEが来た。

第1志望の大学だったらしく、心からおめでたいと思った。妹に内緒で合格祝いを買った。

高校も大学も推薦でスルスルと決めてしまった彼女には正直「受験期の地獄」というものを少し味わってみて欲しい気もしたが、あんなものは無い方がいいに決まっている。深く傷ついた人間の傷痕は完全に消えるものではないから。

 

15歳の頃から実家を出ているから、妹が今何を思っているのかを知らない。

あの家で育ってきていて、病気とも闘ってきて、少なくとも何か順風満帆の家庭で育った子とは違う思想を抱いているはずなのだと思っているのだが、実際のところどうなのだろうか。とても気になった。

今度帰省した時に妹をご飯にでも連れていこうと思う。2人で話をしてみたい。小さい頃は喧嘩ばかりだったけれど、あの家で育った子供は私と妹だけなのだから…

 

妹と少しLINEをして、家族の近況を聞いた。父が退院してからというもの、家での家族への対応がかなり穏やかで優しくなったらしい。その事についてLINEで報告が来た時、やはり妹も父について、家族について沢山考えているのだとおもった。

 

父の中でも大きく心境の変化があったようだ。指図をすることもなければ無視をすることもなく、仕事は程々にするようになり、ストレスを何かに当たって解消するようなことも無いとのこと。

 

そんな父、父ではない…少し動揺する。いつまでも厳かで絶対的だと思っていた父がそこまで弱っていたなんて。

優しくなるのはいい事なのだが、父がその厳かさを捨ててしまったら、今までの私の思想や歴史はどうなってしまうのだろうと思う。

優しくなったから、昔の事は反省しているから、昔の事は無かったことにして欲しい、という旨を言われたらどうしよう…もう恨みや「あいつを認めさせる」というルサンチマン的原動力は無くなってしまうのだろうか。憧れ続けた「普通の家庭」になれてしまうのだろうか。

そんなの、私ではないじゃないか…私とは何だったのか…?

 

父が倒れたこの機会に、私が家族を再構築させようと思っていたのだが、もしかしたらそれは家族全員が思っていることなのかもしれないと感じた。

きっとあの家族にうんざりしていたのだ。全員が精神を病んでいて、時にお互いが気を使って、時にエゴを押し付けて…というこれまでの家庭に。

 

大人になったのは私だけだと思っていたが、妹も、父も、母も、10年以上の歳月の中で自問自答を繰り返して、家族というものについて考えてきたのかも知れない。

父母は絶対的な存在だったから、精神的に完成しており、あの思想が一生根付いているのだと思っていたが、そうではないらしい。

人間は何歳であろうと精神的に完成などしないし、あるきっかけで何度でも変われるのだと思った。

 

今の父となら、母となら、妹となら、何でもしっかり話せる気がした。

やっとこの時が来たのだと思うと、少し涙が出た。何でもしっかりと話せる関係、が家族なのだと思っていたから。きっとそれを私たち家族はそれぞれ孤独に願ってきたのだ。

 

少しずつ、少しずつでいいから、幸せというものについて考えて近づいていきたい。家族というものは唯一無二のものだから。

 

これは私の家族再構築計画ではなく、私達の家族再構築計画なのだ。