雲を掴むような

主に本のことや自己満足の日記を書いています

4/21

口座を確認すると、春休み分の給料とJASSOからの奨学金が振り込まれ鳥肌が立つ程の数字が記載されていた。軽い美容整形なら一括で出来る位の値段。流石に胸が踊る。ハーゲンダッツを買って半身浴しながら食べた。梅酒(さらりとしているやつ)も飲んだ。幸せとはこういう何気ない日々の中にあるのかもしれない…

この1カップは耐え難きを耐え、忍び難きを忍び続けたあの春休み、そして上京してから地道に努力し貯金し続けた2年間の血と汗と涙(苦労の弊害は胃を壊して嗚咽していたことが主なので、実際は消化酵素などの汚れた液体なのかもしれない)の結晶である。この美味しさは私にしか分かるまい。私は将来大金持ちになり家の冷凍庫に常に4種類以上のハーゲンダッツを保持して過ごすことになるだろうが、それでも今日食べたハーゲンダッツの味はずっと忘れないだろう…「ハーゲンダッツ=高価なもの」という発想が既に貧乏人臭くて恥ずかしいが、そこには触れないで頂きたい。

 

こういう経験を忘れたくないと思った。私が大学の奨学生に選ばれた時に食べた1200円のヒレカツ定食であったり、高校の合格発表の日の夜に家族で食べた天丼であったり、17歳の時初めて好きな人を連れて行ったライブハウスで調子に乗って頼んだ笑える程薄いラムコークあったり(今思えば高校生なのが完全にバレていて、バーテンダーさんが薄く作ったのだろう)。書き出したら食べ物ばかりで笑えてくる。思い出を忘れない為に記憶と味覚をリンクさせているのだろうか。認知心理学でそういうのを学んだ気がする。確かプルースト現象と言ったか…

スーパーに行く途中に先述したヒレカツ定食のお店があるのだが、今日見たらシャッターが降り「今までのご愛顧ありがとうございました」と書かれていて、非常に悲しい気持ちになった。あの時ニコニコで食べたヒレカツ定食を忘れたくない…辛い経験を経て何か実りを得た経験がある事を常に忘れてはいけない…日記を見返したら去年の7/25にヒレカツ定食の話をしていた。この日にテンションが上がりすぎて一日でおやすみプンプンの考察を書いていたらしい。その考察が2ヶ月後に浅野いにお先生本人にRTされリプを貰えるなんて露程にも思っていなさそうで、過去の私にその事を早く言ってあげたいと思った。日記を書いていてよかったと思う。忘れないと心に誓っていても人間は忘れる生き物だから、こうして形に残っているのは素敵な事なのだ。学生さんである私が将来いつでもトンカツを食える様になったとしても、ハーゲンダッツや1000円をちょっと超える定食でバカ騒ぎ出来る貧乏舌でありたい。その方が人生楽しそうだし。とりあえず今日のハーゲンダッツの味を、このブログに刻み込んでおきたいと思った。

 

www.ichika.work

 

 

興が乗って去年の日記を読み返していたが、私の今の日常がどんなに退屈であるかが分かる。なのに去年の私は毎日が退屈で辛そうで馬鹿みたいだ…過去の自分の思想や行動について省みるのはとてつもなく楽しい。過去の自分が偽りなくその時の自分を赤裸々に語っており、恥ずかしくも愛おしい。この日記はあと向こう10年くらいはやりたいな。今日のこの日々も10年後の自分にとって恥ずかしく愛おしいものである事を願うよ…今日の自分を馬鹿にできる位幸せであってくれ…頼むから………

 

草々

ハーゲンダッツと梅酒2杯でベロベロに酔った20歳の私

 

ドミコ / さなぎのそと